2017年6月2日金曜日

反芻すること。

この写真は何年前のものだろう…。 こんなに元気に楽しく過ごしていた頃は、 今の状況を全く想像していなかった。
もちろん、いつかは来るであろうお別れの日があることは 概念的には持っていたけれど、それが現実的に近いかもしれない…っていうのは、 やっぱり、いろいろ思うことはある。

もっと、大切に過ごしてくれば良かったと、 今さらながらに後悔に思うこともある。
どうして仕事なんて始めちゃったんだろう。
仕事が忙しくなると、犬たちを預けなくてはならなくなり、 朝ご飯を食べたら預け先に連れて行って、 日が暮れて夕飯時間にも遅い時間になってからお迎えをしていた。 だから家で一緒に過ごすのは、 いつのまにか朝と夜だけになってしまった。 そんな日々が5年も続いた。

今は預けるには酷な状態だから、 こんな状態になってから、私は仕事を減らして 出来るだけ一緒に居られるようにした。 でも、きっと、こうして仕事を減らして一緒に居られる…ってことができるのは、 それでも仕事に出かけなければならない人からすると、 私はきっと恵まれてるんだな。 そう思って、今は1日1日を大切に過ごしていこう。

いつか今の状況も、きっと思い出になって、 それでも一緒に暮らせていたことが自分で自分が羨ましいと 思う日が来るのだろうから。

バンビは悪性末梢神経鞘腫というガンになった。 昨年2月に突然出来た固いしこりが2日間で3倍の大きさになったので、 嫌な予感で受診した。 受診後4日目で摘出手術をした。 セーフティーマージンが取りにくい部位だったけど。 皮膚を縫い合わせるのが難しい部位だったから、皮弁を脇腹からとって移植した。 移植した皮弁は3日目に悪臭がして、生着していないと判断し、 獣医に頼んでみてもらった。

バンビは、6時間を超える手術をしたけど、分離不安があって入院はしなかった。 術後は即退院で在宅で看護をしていたので、 皮弁の壊死も写真を撮って獣医に送って判断してもらった。 それでも、バンビは回復してくれた。

再発があるなら、3ヶ月以内だと言われていたけど 3ヶ月間は無事に過ごしていた。 4ヶ月目が終わる頃、瘢痕にしては様子が変だと思って受診した。 獣医は「瘢痕だ」と診断した。 でも私は違和感がぬぐいきれず、それから毎月2回も受診に通った。 術後8ヶ月目、ようやく再発だと診断された。

もっと早くにわかっていたはずなのに。 おかしい…と受診したときに、頼んだ検査をしていてくれたら…と悔やみきれない。 もしこれが人間だったら、何かしら問題になっただろう。 再発の診断を受けたとき、バンビは余命1ヶ月だと言われた。 骨浸潤や骨転移による疼痛コントロールのため断脚を勧められた。 でも、余命1ヶ月で断脚して、バンビの残りの時間を苦痛にしたくなかったので 断脚はせず経過させた。

いろいろ紆余曲折あって、一時は断脚も検討しなければならない状況にもなったけど、 昨年2月の発症から、今は1年3ヶ月が経ったところ。 まだ生きてる。 腫瘍の状態はシビアだけど、レントゲンで写る遠隔転移はまだ見られない。 人間の場合だと、1年はもたないと某大学病院の外科医に言われた。 抗がん剤の適応もないし、転移が早いので。

犬の場合だと発症してすぐに断脚の検討がされるのに、 なぜ、うちでは摘出手術が選択されたかというと、 部位が前肢だったからだ。 犬の荷重は6割が前肢に掛かる。 35kgの体重の6割を、前肢1本で支えると肩甲骨で関節炎が生じる。 そうすると、どのみち前肢は全く使えなくなる。 これが後肢だったら、股関節からの断脚になるけど まだ体重は支えられる。 肩関節からの大切断じゃなく、義肢が使えるように遠位の切断を検討して欲しいと 何人もの獣医に相談したけど、肩甲骨からの切断しかできないと言われた。

今は内科的治療と局所的な腫瘍の縮小の治療を行っている。 ネットで調べると、犬の場合の悪性末梢神経鞘腫で回復した子もいるみたい。 バンビの場合と何が違うんだろう?? 私の選択が間違っていたのか、それとも獣医選びをもっと広範囲でしたorしないかの 違いなのだろうか。 最近も断脚するなら今しかない…と思うような状況になったりもしたけど、 このまま経過させられるかもしれない…という可能性がもてるまでに回復しつつある。

まだご飯は残さず食べる。 まだ、痛みも無く過ごせている。 まだ、まだ…と言えることが沢山ある。 私もネットの検索で、闘病をした子達のブログを読んで、 飼い主さんたちの苦悩や努力に励まされたので、 私もバンビのことを記録として残してみようと思う。 もしかしたら、バンビと同じようなことで悩まれている人も 今後いらっしゃるかもしれないので。 そんな悩みの検索なんて無いのが一番なんだけど。

がんばろう…という言葉は、私はピンと来ないので、「 いっぱい考えよう」…という言葉にしていこうと思う。

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